求人広告のひみつ

求人コピーライターが教える、正しい求人広告の読み方

たまに見かける大量採用っぽい「100名募集」って、ウソなの?本当なの?

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求人広告を約14年手がけてきた僕が教える、知っておくと転職活動で損をしないシリーズ。今回は、たまーに見かける「定員100名」と書かれている求人広告って本当のところどうなんだって話のウラ側をお伝えします。

 

結論からいうと、事実です

「今回は100名を募集します」「定員100名です」などと書かれた求人広告の場合、本当に、その月に新人100名を受け入れられる体制が企業側に整っています。

その証拠(?)になるか分かりませんが、100名の大量採用を掲げている求人広告に共通している点として、

・大手企業であること
・転職サイトの上位に表示されている(最上プランで資金力がある)
・面談場所と勤務地が全国各地にあること
・教育体制についての情報が多い
・同じ職種の募集が複数の求人媒体に掲載されている
・同じ募集が毎月掲載されている
・自社HPに採用専用のページを作っている

…といった特徴があります。

ガチで毎月100名受け入れられるための体制が、このような企業には整えられているのです。

 

実際のところ、どうなの?

企業側にひと月に新人100名を受け入れる体制があるのは事実ですが、ひと月に100名が採用されることは稀です。

1つの媒体での話ではなく、複数の媒体で応募者を募っても、書類選考を通過して、面接で合格した内定者が月100名いくことは、ほとんどありません。業界・職種で内定数の母があるのと守秘義務により正確な数字は言えませんが、内定者は毎月数十名どまりだったりします。

 

大量採用したくても、内定数が少ない理由

大手企業なので、書類選考のハードルが高いとか、面接が厳しいとか、そういうことを想像されるかもしれませんが、実は書類選考のハードルなんてかなり低いし、面接も基本的なコミュニケーションができているかどうかくらいしか面接官は見ていません。にも関わらず、内定数が集まらない理由は以下の通りです。

・理由01 応募数がそもそも多くない
・理由02 応募した人がWeb履歴書をまともに書いていない
・理由03 応募した人と連絡が取れなくなる
・理由04 応募した人が面接日時に来ない
・理由05 面接で質問に対しての回答ができない

冗談と思うかもしれませんが、大体この5つの理由によって、選考が進まず、内定者数が目標を下回るということが起きています。

くり返して言いますが、これは事実です。

なぜ、このようなウラ事情を知っているかというと、僕はエン転職在籍時に大手クライアント数社の専属コピーライターをやっており、各社の採用状況を月1回ペースの振り返りミーティングで把握し、改善案などを作っていたからです。

 

大事な話

なので、会社の事業内容や経営理念、そして仕事内容をきちんと読んでから判断してほしいのですが、「定員100名といった大量採用をしている大手企業からは内定をもらいやすい」といえます。狙い目です。

 

内定をもらうための対策

僕はウラ事情に通じていますので、上記の理由01~05について、理由の解説とちよっとしたアドバイスができます。

・理由01 応募数がそもそも多くない
これについてですが、大量採用企業は継続掲載している企業でもあるんですね。「そういう会社は常に人手が足りていない=ブラック企業」という先入観を持っている求職者が多いです。実際、人手は足りていません。人も辞めています。しかし、離職率はどんな企業にも一定数存在し、母体が大きいと業界の平均離職率と同じでも人数が多く見えてしまうのも事実です。人手不足も事業拡大の規模とスピードが大手の場合はレベルが違うんですよね。ここは解釈の問題だと思っています。

・理由02 応募した人がWeb履歴書をまともに書いていない
不合格になる人のWeb履歴書って、「どんな会社で何を何年やっていたか」が書いていないレベルです。職歴について、ほぼ空欄だったりします。「どんな会社」で「どんな仕事」を「どれくらいやって」いて「何ができる」さえ書いてあれば、書類選考は通過できます。 

・理由03 応募した人と連絡が取れなくなる
ウソみたいですが、ある日、いきなりメールや電話を無視するようになります。そういう求職者が近年とても多いです。なので、きちんと1日以内に返信を返しているだけで、「しっかりした人」という評価がもらえます。

・理由04 応募した人が面接日時に来ない
これも本当に多い。半数以上は面接ドタキャンかもしれません。そのため、ちゃんと時間通りに面接に来るだけで、「きちんとしている!」と評価される世界です。

・理由05 面接で質問に対しての回答ができない
これもそんなに難しい話ではありません。言われたことにきちんと答え、質問の意図が分からなかったときは「すみません。質問の意図が分かりませんでした」と答え、質問の答えに自信がないときは「ご期待にさえる答えか分かりませんが、●●●と考えています」くらいが答えられれば、内定はもらえるはずです。

大手企業の採用担当の方がよく言っていました。「フツウの人が本当に減った」と。

 

まとめ

・大量採用している企業は受け入れるだけの体制が整えられている
・応募してくる求職者のレベルに問題があり、内定数が足りていない
・フツウのことをやれば簡単に内定は取れる
・大手の大量募集は、内定をもらいやすい狙い目求人であることが多い

大量募集をしている大手企業の給与や福利厚生の充実ぶりは、一応、チェックしてみてください。なかなかここまで充実している会社はありませんよ。もちろん、それだけで仕事を選ぶべきではありませんが、特に転職に目的がないとき、自分の見識を広めるために大手に身を投じてみるのもアリだと思います。

 

今回は以上になります。
この記事が、あなたの転職活動の一助になれば嬉しいです。

 

 

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