求人広告のひみつ

求人コピーライターが教える、正しい求人広告の読み方

採用担当者が鍛えるべきは、「伝わるコミュニケーション力」だと思います。

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求人広告制作歴14年の管理人が、広告制作のウラ情報を交えて転職活動のお役立ち情報を発信している『求人広告のひみつ』。今回は、企業の採用担当者向けの記事、媒体屋や代理店に騙されないためのコミュ力磨きの話です。

 

こんなことありませんか?

転職サイトや広告代理店の営業さんから「求人広告が出来上がりましたので原稿チェックしてください!」と言われた時、「正直、何が良いのか悪いのか分からない」と悩んだことはありませんか?

その結果、「プロが提出してきたものなんだから大丈夫だろう!」と任せてしまったり、近くの人に見てもらっていろんな意見をもらって、いろんな修正を入れて収拾がつかなくなってしまったり。このような事態を起こしてしまう人は、厳しいことを言いますが、採用担当者としては「失格」だと思います。

 

自分の意見を持つこと

採用担当失格と言った理由は、自分の意見がないからです。自分の意見がないということは、「仕事の責任を放棄している」と僕は思っています。

ちなみに、僕は転職メディア側にいた人間ですが、個人的に「仕事がしづらい」と思い、成果が出ない求人には、必ず上記のような採用担当者がいました。

 

求人広告の役割を理解する

採用活動において、求人広告は「求職者に仕事や会社に興味を持ってもらう」ためのツールです。スカウトメールと前後しますが、募集職種の仕事や自分たちの会社とのファーストインプレッション(第一印象)を司ります。

ここで、求職者に「ないわ」と思われたら、その求職者は二度と戻ってきません。この「ないわ」を極力減らし、「ありだな」を増やすために、求人広告には絶対にこだわらなければなりません。

とはいえ、「何が求人広告として正解なのか」は分かりませんよね。

そこで僕がすべての採用担当者に鍛えていただきたい能力が、「伝わるコミュニケーション力」です。

 

伝わるコミュニケーション力

採用担当を任されている方は「コミュニケーション力が高い」と自他ともに認められている人が多いため、この記事を読んでいるほとんど人が「自分は大丈夫だ」と思っているかもしれません。

ただ、これまでの数多くの採用担当者と仕事をしてきた僕に言わせると、「自分はコミュニケーション力あるほうだ」と自信を持っている人ほど、採用におけるコミュニケーションで失敗しているケースが多いです。

「伝える」と「伝わる」は違います。

相手に伝わっていないコミュニケーションは企業の採用活動ではマイナスでしかありません。しかし求職者は、「説明されたけど、よく分からないな?」と思っていても、それを採用担当者には言いません。だから、採用担当者は自分のコミュニケーションが上手くいっていないことに気がつかない。こういうことって、意外と多いのです。

 

<ワーク>自分が好きなこと

僕は今、企業の採用チーム育成の仕事をやっているのですが。そのときに、用意しているグループワークの1つを紹介しましょう。

まず2~3人以上のあまり親しくない人たちをギャラリーとして集めます。その人たちに向けて、1人で1分間、自分が大好きな趣味のことを順番にプレゼンテーション。終わった後、ギャラリーの人たちに感想を聞いて回ります。

その結果、「明日からやってみたい!」と思える人がいるかどうか。

「明日からやってみたい!」と思える人はなかなか出てきません。これがこのワークで理解してもらうことです。

採用活動って、まさにこれなんですね。前提として興味がない人に、興味を湧かせて、行動を取らせる。とても難しいのです。しかし、やらなければなりません。僕がさきほど言った「伝わるコミュニケーション力」とは、これを実現するためのコミュニケーション力のことです。

 

んなことできるか!

というご感想はもっともでして。人を動かすコミュニケーションはコピーライターが担う領域です。

では、コピーライターがちゃんと人を動かすコミュニケーションができているのか、求職者に伝えたいことがきちんと伝わっているのか、を誰がチェックするのかというと、それは採用担当者なんですね。

採用担当者は、人を動かすコミュニケーションを自分で作れなくても、出来上がったものが人を動かすコミュニケーションになっているかどうかは、分からなくてはなりません。分からないと何が困るかというと、いいように転職サイトや広告代理店からお金を取られ続けます。そして、自社に採用ノウハウが蓄積されないのです。

 

「伝わる」を意識すること

勘のいい人は話が最初に戻ったと気づかれているでしょう。採用担当者は、求人広告の何をチェックすればいいのか。福利厚生やデータ面以外で見るべきポイントは、「求職者に伝わるかどうか」です。

未経験の求職者は、本当に何も知りません。業界のことも、募集職種のことも、会社のことだって何も知らない。「いや、会社ホームページくらい見て来いよ」という採用担当者の方は多いですが、そのホームページの会社情報に書かれている事業内容を読んでもよく分からないくらい、一般の人は何も知らないのです。

「会社のことも仕事のこともよく分かっていない応募者が来る」

という採用担当者と何人もお会いしてきましたが、原因は「知らないものを分かれ!」と求職者に無茶振りしている自分たちにあるということを、意外と気づいていなかったりします。

少し話がズレましたが、

優秀な採用担当者とそうではない採用担当者の境界線は、「伝わるコミュニケーション力」があるかないかだと、僕は思っています。第一歩として、「相手にきちんと伝わるか?」を意識することが超重要です。

そして、「伝わる」を意識すると、「相手のことが分からないと伝わらない」という事実に気がつくでしょう。相手=求職者のことを、あなたはこれまで、どれだけ知ろうと思っていましたか。

 

今回は以上になります。
この記事が企業の採用活動の一助になればうれしいです!

 

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