「応募からの連絡が早い=いつも人手が足りないブラック企業」は、間違った認識です。
求人広告制作歴14年の管理人が、広告制作のウラ情報を交えて転職活動のお役立ち情報を発信している『求人広告のひみつ』。今回はネットでまことしやかに語られている「応募からの連絡が早い=いつも人手が足りないブラック企業」はデマであることの解説をします。
人手不足だと、逆に連絡は遅れるもの
「いつも人手が足りていないから、応募者への連絡が早い」というロジックは、一見、理にかなっているように見えますが、重要なポイントを見逃しています。「本当に人手が足りないブラック企業には人事の専任スタッフなんかいない」ということです。
どういうことか。
人手が足りないわけですから、売上を作れない管理部門の人数を減らしているはずなんですね。で、人事だけをやっている人を置いている余裕がないわけですから、人事だけじゃなくて総務とか他の仕事と兼務しているんですよ。そうなるとどうなるか。転職サイトの管理画面やメールソフトに常に注目していられないわけですから、求職者からの連絡にすばやく反応できないんです。
応募からの連絡のスピードについて
応募者にすぐ連絡が来るスピードは、企業努力の証なんですよ。すぐに連絡がいくように、社内で体制を作っているんですね。それだけ採用にチカラを入れている会社ということなんです。
なぜ、連絡スピードにこだわるのか。
内定者の入社を決めた理由の8割以上に出てくるのが、「連絡が早かったから」なんです。なので、採用コンサルタントは誰しもがこう言っています。「求職者への連絡はなるべく早く行なってください」と。
今の時代、求職者は一度に何社も応募をしていて、常に複数の選択肢を持っています。そして、どの会社も決定打に欠ける(どうしても入りたい会社は特にない)と思っているので、早く「結論」をもらえる会社に入社を決める傾向が強いのです。
少し想像してもらいたいんですけど。
日々、やらなくてはいけないタスクがたくさんある中で、いつ来るか分からない応募者に対するメールを、他の仕事よりも優先するタスクにする。これって、結構大変なことだと思いませんか。
ブラック企業の人事担当者が、たぶん自分も会社のことを良いと思っていない人間だと思うんですけど、そんなブラックな自社の採用のために、いつ来るか分からない応募者からのメールに気を使うという面倒くさい仕事を意欲的に行なうと思いますか。たぶん、できないんですよ。
なので、
「応募後にすぐ連絡が来るスピードは、採用にチカラを入れている企業の努力の証」というのが正解です。
ただ、どんなことにも例外というものは存在していて。
なぜか、応募者対応くらいしか仕事がない人を採用していて(その人を雇用しておく謎の潤沢な資金がある)、その人にすばやい応募者対応のみをやらせている…みたいなブラック率高めな会社も存在します。ただし、本当に例外的な存在なので遭遇率はきわめて低いといえるでしょう。
まとめ
・応募からの連絡が早い企業は、採用にチカラを入れている会社
・なぜなら応募の早さが入社率に大きく関わるから
・早くメールを送れる体制を社名で作っている証拠
・本当に人手が足りない会社は、人事も兼業なのでメール返信は遅い
今回は以上になります。
この記事があなたの転職活動の一助になればうれしいです!